小児の薬を用意することについて(薬の待ち時間についての解説、ポピュラーな感染症の季節的流行パターンについて)
こんにちは、旅好き君です!(@tabizukikun1←twitter acountです^-^ )
今日は薬について改めて勉強したことをご紹介していきたいと思います。
いつもは若干おちゃらけたブログも書いたりしているのですが薬剤師免許を有しております。^o^笑
薬の分野はとても難しく奥が深いです。そして怖いものでもあります。
なので適当なことは書けない、書きたくないので基本書くときは教科書専門書を参考に勉強したことをまとめるスタンスで書いていきたいと思います。(参考にした引用した本は載せます。)
この知識を自分の子供に参考にしたいのと、見てくれた方の参考にしてほしいという思いで、不定期に書いていきます。(なかなかヘビーなので 笑)
小児と成人の違い
そもそも小児と成人では薬を使う上で何が違うのだろうか。
→成人との違いは①体重②腎機能肝機能がが未熟なため薬物動態が異なる③生活リズムが違う④薬の使用経験自体が少ない⑤嗜好や嚥下機能により飲めない剤形(薬の型の種類のこと)、薬がある⑥まだまだ年が浅く特別な疾患を持っている恐れがある⑦患者(小児本人)が意思表示や判断ができない などの違いがあり小児医療という学問があるのはそういったところからなのでしょう。(。-∀-)
一人の子供の粉薬を作る上での時間
なぜあんなにも薬局で子供の薬は待たされるのか。
簡単に説明したいと思います。
通常の薬局業務の流れ(大人の方でしかもとても簡単な処方の例を書いていきます。言い方はよくないのかもしれませんが簡単な処方例として、今回は湿布と痛み止めの飲み薬 胃薬くらいの3つの薬を用意するだけで患者さんにお薬をお渡しするものを想定してます)は
①処方箋の内容の入力(1分くらい ここは経験豊富な方かどうかで時間のかかり具合は変わります)
↓
②薬のピッキング(多く見積もって1分30秒くらい)
↓
③監査(ここで薬をお渡しする前のすべてのチェックをします。全部は書ききれないですが、 例 処方箋の入力の間違いはないか、お金の計算の間違いはないか、薬は間違いなく用意されているのか、薬の情報誌、薬袋の記載に誤りはないのか、そもそも医師のこの処方箋の妥当性はどうなのか、前回までのお薬手帳の内容、アレルギー歴副作用歴患者歴は大丈夫なのか等まだまだいっぱいあります 笑 を高速でやってこのレベルだと2分3分くらいで仕上がります)
↓
④投薬(患者様をお呼びします)
ざっと処方箋をいただいてからお呼びするところまで計算すると5分くらいはかかることになります。
ただこれに小児の薬でとても簡単な処方薬1種だけが処方されていると仮定しますと
①の処方箋の内容の入力はその入力者の能力にもよりますが時間が変わらないとして②と③の所で時間がプラスアルファかかってきます。②の部分には分包機(粉を1回量ずつ分けて袋に入っているあれです^^)の種類にもよりますが+2分くらいはかかると思っていてください。これは律速段階が機械になるのでしょうがないと思っていてください。
③にも普通の成人の投与量の状態からプラスアルファで小児薬量に直して計算します。小児の投与量の基本的な考え方は1回何mg/kgと体重に合わせて計算します。それプラス出来上がって分包された薬の分量があっているか分包されている薬はあっているか分包の印字はあっているのかゴミが入っていないか等をチェックします。+2分はかかると思っていてください
そうするとこの簡単な例で10分かからないくらいでしょうか
(ここまで書いたのはあくまで基本例で薬局さんごとに状況はかかるので時間のずれはあります。)
この簡単な例で薬を用意する時間にこれだけの時間がかかるのですから、現実はそうもいきません。投薬(患者様と話すことをいいます。例 前回との変更点、薬の使い方を伝える、飲み方、併用歴、個人的な服用プランなど伝えたいことはいっぱいあります)をしっかりとしたものにしたいですし、単純に病院の診察が混めば、薬局も混むという流れもありますし、なかなか不可抗力的なことも起こります。ノД`
そのような感じで一人の方の粉を作る上では時間がかかるイメージをつかんでいただいたらうれしいです。これらはヒューマンエラーを防ぐために必ずやらなければなりません。たまにお渡しが遅くてお怒りになる方もいらっしゃいますが(それは単純にその薬局さんが遅い場合もありますが)ほとんどは病院の混み具合、診察時間の関係上、患者様が一度に来られることが多く許容量をその瞬間OVERしてしまうのです。(一つの薬局に来られる患者さんも多種様々です。)なので遅くしてやろうとしてやっている薬局の方々は絶対にいないので、体調が悪くお待たせしているのは承知なのですが少しだけでも理解していただけたら嬉しいです。ノдヽ
小児で見られる疾患
話は変わりまして小児科で見られる疾患について書いていきたいともいます。
小児科での病気としてはやはり感染症による受診が多いです。成人とは異なり、免疫が未発達なのでウイルスや細菌に暴露されると比較的容易に感染してしまうということが原因なのでしょう。そのため例えば飛沫感染性のウイルスでは半径1.5~2m以内の距離にいる人は感染するといわれているため、幼稚園・保育園・小学校では感染者が一人いると一気に感染が拡大するのはそれが理由なのでしょう。
薬局で仕事をしていると流行度合いがすぐにわかります。
傷病別の分類では、0~14歳では呼吸器系の疾患が最も多く、とりわけ1~4歳ではその全体の半数を占めるそうです。すなわち咳・鼻水主訴の風邪が一番多いです。(これは私の今までの経験上もそうかと思います。すべての日本の四季に応じていらっしゃいます。)
小児におけるポピュラーな感染症の季節的流行パターン
これは小児の感染における季節的流行パターンを勉強しまして非常に参考になるのでご覧いただけたらと思います。
風邪症候群・突発性発疹→年中
溶連菌感染症→11月~4月
インフルエンザ→1月~3月
水痘(水疱瘡)→12月~7月
手足口病→5月~9月
ヘルパンギーナ→7月~9月
RSウイルス→10月~2月
マイコプラズマ肺炎→10月~1月
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)→3月~8月
流行性結膜炎→7月~9月
麻疹(はしか)→3月~8月
風疹→3月~7月
参考にしてください^-^
終わりに
今日は育児をする上で薬局では何をそんなに時間がかかっているのだろうかという疑問や小児の疾患ってどのようなものがあるのだろうかについて書いてみました。
^0^
こんな感じで自分の勉強したことをシェアできたらなと思います!
ただ参考までにということにしておいてください^-^(なかなかヘビーな分野なので医療者としての考え方の違いがあるかもしれないので)
読者の方のお役に立てれば幸いです。
参考にさせていただいている書籍は『松本康弘先生の小児の服薬指導』という本でございます。
それでは今日はこの辺で
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
また来てくださいね^-^